静岡市・長野県大鹿村 悪沢岳(東岳)(標高3141m) 静岡市 |
![]() 赤石岳(小赤石岳から) |
日時:2002年7月27(土)〜8月1日(木) | 参加者:大槻・西上・楠神・坂本 |
天候:7/28晴れ→曇り ・ 7/29雨→曇り→晴れ ・ 7/30晴れ→曇り ・ 7/31晴れ |
今回参加した4人共に初めての山域である。今年も山小屋利用のため混雑を懸念していたが、静岡からのバスが道路崩壊により不通となっていため、例年より入山者が少なかったようで、
山小屋も定員に達することはなかったようだ。 天候は29日以外は良い天気で、南アルプスの雄大な展望を目に収めることも出来、また豊富な高山植物にも出会え、楽しい山行だった。 |
現地までのアクセス:マイカーを利用 (全走行距離887km) |
7/27 | 自宅(広陵町)(7:00発)−−JR王寺駅−−法隆寺IC−−名古屋IC−−相良牧之原IC−−畑薙第一ダム(駐車場)−−(マイクロバス)−−椹島ロッジ(16:25着)(泊) |
走行距離423km(畑薙第一ダムまで) | |
7/31 | 椹島ロッジ(10:00発)−−(マイクロバス)−−畑薙第一ダム(駐車場)−−赤石温泉白樺荘−−井川ダム−−県民の森キャンプ場(泊) |
走行距離59km | |
8/01 | 県民の森キャンプ場(7:30発)−−上落合−−落合−−静岡IC−−名古屋IC−−法隆寺IC−−JR王寺駅−−自宅(広陵町)(14:20着) |
走行距離405km |
畑薙第一ダムから先は、マイカーの通行が出来ないため、ダム手前1km程にある無料駐車場に車を停め、ここで東海フォレストのマイクロバスに乗り換える。乗車時一人当り3000円を支払うが、東海フォレスト管理の山小屋に宿泊する際、宿泊料金に充当される。帰りは山小屋利用(1泊2食)の領収書を提示すれば、無料で乗車できる。 |
登山コ−スとコ−スタイム |
7/28 | 椹島ロッジ(6:10発)----(13分)----登山口----(60分)----尾根----(30分)----林道----(26分)----小石下----(60分)----清水平----(30分)----蕨段----(23分)----見晴らし岩----(60分)----駒鳥池----(35分)----千枚小屋(13:40着)(泊) | |
所要時間:7時間30分 | 歩行時間:5時間30分 |
朝食まで時間があったので、一人で牛首峠に行く。日の出前であったが周囲は既に明るく、赤石沢の奥に赤石岳が美しいシルエットを見せていた。 椹島から千枚小屋への尾根は距離は長いが、全体的に傾斜は緩く、小石下・清水平・見晴らし岩等目標となる個所が随所にあり、登りやすい尾根である。ただ、登山口からすぐの吊橋を渡り、西側の斜面をトラーバースし、尾根に取り付く道が通行止めになっている。その為、斜面を直登し、送電線の鉄塔付近の尾根に上がる新しい道が付けられており、これを登る。鉄塔付近から下った鞍部で通行止めとなっている従来の道と合流する。あとは樹林帯の中を林道・小石下・清水平・蕨段・見晴らし岩・駒鳥池を目標に淡々と登るだけである。途中の清水平では岩の間から、冷たい水が湧き出しており、休憩して喉を潤すに最適な所だ。見晴らし岩からは千枚岳・悪沢岳・赤石岳が一望のもとに見わたせる。駒鳥池まで来れば、千枚小屋まであと僅かだ。 |
![]() 赤石岳 |
![]() 赤石岳 |
![]() 悪沢岳 |
![]() 千枚小屋 |
7/29 | 千枚小屋(6:42発)----(25分)----二軒小屋分岐----(17分)----千枚岳----(47分)----丸山----(52分)----(9:15着)悪沢岳(9:35発)----(23分)----鞍部----(37分)----中岳避難小屋----(5分)----(10:50着)中岳(12:00発)----(5分)----荒川小屋分岐----(70分)----荒川小屋(13:15着(泊) | |
所要時間:6時間33分 | 歩行時間:4時間20分 |
夜半より降り出した雨も朝には何とか上がり、小屋からは笊ケ岳も見えるようになる。出発は少し遅くなったが、小屋右手のお花畑の中を千枚岳に向う。晴れていれば千枚岳頂上から、素晴らしい眺望が得られる筈であったが、ガスの為、丸山と悪沢岳方面が時折顔を見せる程度であった。今回のコースはあまり危険な個所はないが、この千枚岳の岩場の下りと悪沢岳のガレ場の下りは注意を要する。またこのコースは高山植物が豊富で、眺望は無くても次々可憐な花が現れ、目を楽しませてくれる。悪沢岳頂上は大きな岩がゴロゴロしており、三角点は無いがこのコースの最高点である。展望の期待も出来そうに無いので、急なガレ場を慎重に下り、中岳へと向う。中岳避難小屋手前でようやく青空が広がり始め、北に塩見岳が望めるようになる。この日の行程は荒川小屋泊まりなので、中岳頂上で昼食を兼ねたっぷり休憩を採る。荒川小屋へは中岳と前岳の鞍部から下るが、前岳の南面には見事なお花畑が広がっている。お花畑を抜けると、トラバース道となり荒川小屋へはあと一息だ。 |
![]() 悪沢岳 |
![]() 千枚岳の下り |
![]() 高山植物 |
![]() お花畑 |
![]() 赤石岳 |
7/30 | 荒川小屋(5:58発)----(36分)----大聖寺平----(46分)----(7:42着)小赤石岳ノ肩(8:12発)----(13分)----(8:25着)小赤石岳(8:42発)----(12分)----赤石小屋分岐----(18分)----(9:12着)赤石岳(11:02発)----(16分)----赤石小屋分岐----(36分)----水場----(55分)----富士見平----(25分)----赤石小屋(13:35着)(泊) | |
所要時間:7時間37分 | 歩行時間:4時間20分 |
昨日とは違い朝から快晴で、小屋の正面には富士山が、その手前右には双子峰の笊ヶ岳が姿を見せており、展望を楽しみに大聖寺平に向う。大聖寺平は前岳と小赤石岳の鞍部にあり、小屋との標高差もさほど無く、道は緩やかである。大聖寺平からは中央アルプスはもとより、槍・穂高を始めとする北アルプス、それに乗鞍、御岳、恵那山まで見る事が出来た。大聖寺平からは傾斜は次第に増すが、意外と早く小赤石岳ノ肩に着く。ここで標高は3千mを超え、小赤石岳から赤石岳へと3千mの稜線歩きとなる。当然展望も素晴らしく、小赤石岳ノ肩では荒川三山はもとより、東には富士山が、すぐ南には小赤石岳とその右奥には赤石岳と、見飽きることはない。小赤石岳からは正面にドッシリした赤石岳が、そして待望の赤石岳に着けば、南に聖岳を始め南アルプス南部の山々が姿を見せる。この日も赤石小屋泊まりのゆったりしたプランなので、赤石の頂上でたっぷり時間を過ごす。 赤石小屋へは一旦小赤石岳との鞍部まで下り、北沢源頭を目指し小さな尾根を下る。北沢源頭付近にもお花畑が点在しており、水場で喉を潤し、暫く休憩する。水場からは急斜面の緩やかな登りのトラバース道となり、富士見平へ至る。富士見平に着いた頃には3千m付近の稜線はガスに覆われ始め、絶景とはいかなかった。休憩もそこそこに、眼下に見える赤石小屋を目指す。 |
![]() 富士山 |
![]() 荒川三山 |
![]() 富士山 |
![]() 小赤石岳 |
![]() 荒川三山 |
![]() 赤石岳 |
![]() 聖岳 |
![]() 赤石岳 |
7/31 | 赤石小屋(5:45発)----(2時間30分)----登山口(8:35着)----(5分)----牛首峠----(5分)----登山口----(5分)----椹島ロッジ(9:00着) | |
所要時間:3時間15分 | 歩行時間:2時間45分 |
今日も朝から快晴である。小屋を立つと樹林帯の下りとなり、展望は殆どきかないので、出発までの間、赤石岳・聖岳・悪沢岳の眺めを十分楽しむ。今日の下りは椹島まで水場が無いので、旧赤石小屋前から水場まで下り冷たい水を補給する。椹島との標高差は約1400m程あるが、展望もきかないので休憩もそこそこに一気に下る。 バスの時間まで余裕があったので、下山口から5分程の牛首峠に行く。峠からは赤石沢の奥に聳える鋭く尖った赤石岳の美しい姿をみることが出来た。 |
![]() 赤石岳 |
![]() 高山植物 |
その他・見所・宿泊施設 |
◆椹島ロッジ/1泊2食8000円/Tel:0547-46-4717(東海フォレスト) 最終のバスであったが、我々4名で一室(約6畳)利用でき、寝具は布団・毛布・枕もあり、ゆったり寝るごとができ、食事も思った以上に良かった。設備についても風呂もあり、トイレも水洗で快適に過ごすことが出来た。 ◆千枚小屋・荒川小屋・赤石小屋/1泊2食7500円/Tel:0547-46-4717(東海フォレスト) いずれの小屋も近年建替えられ、清潔で気持が良かった。寝具は千枚小屋と赤石小屋が寝袋のみで、荒川小屋が寝袋に毛布1枚がつく。また3小屋共にトイレと水汲み場が小屋の外にあり、少々不便ではあるが、千枚小屋と荒川小屋 のトイレは水洗になっており、昔の山小屋と比べると雲泥の差である。 ◆赤石温泉白樺荘/入浴料無料/Tel:054-260-2021 ◆県民の森キャンプ場/テント持込1泊4人で700円/Tel:054-260-2214 |